選ぶのは樹脂サッシ!サッシの種類と違い

サッシの種類で大きく変わるのは断熱性能と気密性能。そして結露が起こるか防げるかが大きく変わります。
そんな家にとって重要なサッシの違いについてここでは解説していきます。
後悔の無い家づくりにしましょう。

サッシがなぜ大事なのか
なぜサッシの違いが重要なのでしょう?家で熱が侵入したり出ていったりする主な場所は窓です。外壁は断熱材が入っており、断熱材の種類にもよりますが窓に比べれば熱の出入りは防ぐことが出来ます。ガラスはあらゆる素材のなかでも熱を通しやすい素材です。また家の外観をイメージしてみると窓の面積が多くないですか?
窓を少なくプランニングすることもできますが開放感のある家を求めている方も多くそれは現実的ではないかもしれません。
サッシの種類
4つの一般的なサッシの種類を解説していきます
■アルミサッシ
以前は広く使われていたアルミサッシ、今でも古い賃貸や10年程まえの戸建の建物、建売住宅や分譲住宅の一部では使われているかもしれません。
日本ではアルミサッシの性能向上に力を入れていました。しかし世界各国ではその間に樹脂サッシにシフトしていました。
そのためアルミサッシの性能自体は向上してはいるものの樹脂のサッシと比べると性能としては届かないのが事実です。しかし安価なため10年程前では新築でも使用率は高く、今でも賃貸や分譲住宅では使用されています。住宅の価格が安い場合はチェックするべきでしょう
■アルミ樹脂複合サッシ
10年ほど前から一般的に使われ始めたアルミ樹脂複合さっし、複合サッシとも良く言われます。外壁側がアルミで作られており、家の中は樹脂というサッシです。
以前樹脂を外で使った場合の耐久性がネックとされており、耐久性の高いアルミを外側に結露が起きないように樹脂部分を内側にしたサッシです。価格も外側がアルミで出来ている分安くすんだので使用率が高いサッシでした。
今でも新築で使われることが多いサッシです。
■オール樹脂サッシ
近年使われることが多くなった樹脂サッシ。アルミ樹脂複合サッシと違い内側も外側も樹脂でできているサッシです。樹脂サッシも使用率が上がってきたことにより外側を樹脂でできたサッシの実績も自ずとあがりました。
樹脂サッシを使うことのリスクも無いと証明できたこともあり、いまでは性能についてこだわりのある住宅会社では必ず使われているサッシです。
一体成型をしているため気密性能も高く結露もしにくいサッシです。
■木製サッシ
断熱先進国や日本だと北海道でよく使用されている木製サッシ。
値段は樹脂サッシよりも効果な為東北より西ではほとんど使われることはありません。
地域を越えた断熱性能は欲しい場合は使用されることもあるようです。
木は実は断熱性能が高く熱を通しにくい素材です。
断熱先進国であるドイツなどのヨーロッパでは樹脂サッシや木製サッシの使用が義務付けられています
余談:断熱性能が高い素材
木が実は断熱性能が高いことをご説明しました。また断熱材としてセルロースファイバーなど紙を粉末上にした断熱材も使用されるようになりました。
日本の住宅で障子というものがあります。日本家屋は断熱や気密とはあまりなく温暖な気候がそうさせたのでしょう。しかし湿気が多く木造で建てていた日本という環境では木で熱をしのぎながらも風通しをよくすることで結露などの木材のいたみを防いでいたと予想できます。
しかし部屋ごとの仕切りで障子というものが日本で作られました。
この障子木の枠に紙を貼った間仕切りなのですが、風通しを良く建物を建てていた日本で火をたいたりした部屋を木と紙でできた障子を仕切りとして使っていたのは先人たちの知恵かもしれません。襖もそうですが熱伝導率が低い紙と木を使って、中央に空気層を設けています。
これらは理屈として断熱性能を高いものにしていますが、当時の日本では経験則からこういった障子や襖にたどり着いたのではないでしょうか?

樹脂サッシは結露を防ぐ
何故樹脂だと結露を防ぐことができるのでしょうか?
イメージしてください。夏場にガラスのコップに氷をたっぷり入れて飲み物を注いだとします。時間が経つとコップの表面に水滴がついている経験がありませんか?
それが結露です。
結露というのは暖かい空気が急激に冷やされた時に起こります。
理由としては暖かい空気はより多くの水分を含むことができるのですが、冷たくなると空気は含むことが出来る水分が少なくなります。暖かい空気が多く水分を含んでいたところに空気が急激に冷やされて空気中に含むことが出来なくなった水分が水滴となるのが結露です。
それでは子供用のプラスチックのコップに氷を入れた飲み物を思い出してください。
水滴がついてる経験が少ないと思います。
これはコップの中の飲み物が冷やされていても空気とぶつかるプラスチックのコップの表面は温度が低くなっていないため、暖かい空気とぶつかっても結露が起こらないのです。
これが樹脂サッシが結露が起きない理由となっています。

さいごに
ここまで読んで頂きありがとうございます。
樹脂サッシは今後戸建の建物で最低限のサッシになります。
少なくとも大手ハウスメーカーはその未来を予想しローコストのハウスメーカーでない限り使用されているのが事実です。
逆に言えば樹脂サッシが当たりまえで各住宅会社の強みでもなくなってきています。
何故樹脂サッシなのか分かりにくいからこそこの記事でご納得頂ければ幸いです。