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2022-02-17

住宅の断熱材。発泡ウレタンはいいの?悪いの?

近年の戸建住宅では発泡ウレタンの利用率が上がってきました。

何故発泡ウレタンを使うことが多くなってきたのでしょう?

住宅の断熱材としても人気がありますが、個人でも使えるシーンがあるのでこちらで解説していきます。

グラスウールとウレタン

発泡ウレタンがなぜ利用されるようになったのか?

内断熱と外断熱という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

内断熱ではグラスウールを外断熱ではウレタンボードが一般的に多く使われていました。発泡ウレタンは大別すると内断熱の部類に入ります。

それでは、それぞれの断熱材の特徴を解説していきます。

内断熱とグラスウール

内断熱とは壁内に断熱材を入れる工法です。

断熱性能の基準は断熱材の密度と厚さで決まります。

密度が高ければ高い程、断熱材として熱の侵入を防ぐことができます。

グラスウール自体は決して密度が高い素材ではないのですが、壁内であれば80mm~100mm程度の厚さを確保できるので内断熱で使用されることが多くなりました。

また比較的安価な素材の為、多くの住宅は内断熱でグラスウールやロックウールなどが使われて気ました。

デメリットとしては近年では密度が高いグラスウールが開発されてきましたが、それでも限界がある為、ある一定以上の断熱性能は確保できなかった点が言えます。

また、コンセントボックスなど細かな作業についてどうしても人の手でやる際に個人差が出てしまう点も挙げられるでしょう。

施工技術によって性能に差が出てしまい、隙間が出来たりすることで壁体内結露の心配がされていました。

外断熱とウレタン

外断熱とは外壁側の壁に断熱材を張り付ける工法を指します。

そのため外断熱を外貼断熱とも呼ばれることが多いです。

一般的に外断熱で多く使われる断熱材はウレタンボードです。

ウレタンボードはグラスウールよりも圧倒的に密度が高い為、グラスウールより厚さが薄くてもグラスウール以上の断熱性能を確保することが出来ます。

また外側からきっちり多い、気密テープをつかって内断熱よりも気密が取りやすいという性質があります。

しかしデメリットとしては、外壁材を施工する際にウレタンボードを挟んで施工する為その安全性や断熱材の性能の維持について不安視される声がありました。

また外壁材を外側からとめるためには一定以上の厚さにはできないというデメリットもあります。

採用している会社が多くなった発泡ウレタン

ではなぜ発泡ウレタンを採用する会社が多くなってきたのでしょうか?

内断熱では施工性の問題と密度の低さから断熱性能の問題、外断熱では外壁の問題と密度は高いですが厚さが取れないという断熱性能の問題がありました。

しかし発泡ウレタンは外断熱で使用されていたウレタンの密度を十分な厚さで施工することが可能になりました。外断熱よりも厚く断熱材を施工することができ、内断熱のグラスウールの隙間の問題が発泡ウレタンの膨張し自着する性質から隙間なく施工することが可能になりました。

グラスウールよりも隙間なく施工することと断熱性能に優れていて、外断熱の外壁の施工についての問題をクリアした施工方法は広く採用されることになった理由でしょう。

そのため断熱性能の気密性能を確保する工法として各社が採用するようになりました。

On the way to building a wooden house.

発泡ウレタンは身近な存在

発泡ウレタン自体は住宅業界でも使われていたものでした。

断熱材の施工後に外壁に穴を開けるような工事がある場合、隙間を発泡ウレタンで埋めていました。これはホームセンターでも気軽に購入できるものです。

隙間を埋める用途や必要があれば断熱もすることができるのでDIYでも知っていれば使える機会があるかもしれません。

さいごに

断熱材の種類や施工方法については一概のどれが良いというものはありません。

どの断熱の仕方でも施工精度が高くなければその本来の性能は発揮することができません。

これから住宅をご検討する際に各社の断熱工法について説明があるかと思います。

内容について理解できるヒントになれば幸いです。

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