本当の坪単価の意味を知らないと損をする!

家を建てることを考え始めると坪単価という言葉を耳にする機会があると思います。
この坪単価の意味をご存知でしょうか?
大まかにいえば【費用】÷【広さ】なのですが、この記事では坪単価の意味と比べ方について解説していきます。
住宅のアドバイザーをしていて、家を建てる費用として「坪単価はいくらですか?」という質問を受けることが多々あります。
そのうえで正しい坪単価の意味を知っていないと損をしてしまうこともありますので、
是非この記事で正しい坪単価の意味を知っておきましょう。

土地の坪単価とは?
土地の坪単価については【土地の価格】÷【土地の広さ】のことを指します。
その為土地の坪単価が高い地域というのは、人気のエリアであることが多いです。
また同じ地域の坪単価は一定であることが多いです。その為坪単価が他と比べて安い場合はなにかしらの事情があると考えた方が良いでしょう。
今書いた通り、土地の価格帯は選ぶ地域によって変わってきます。
基準となる坪単価はエリアで決まり、基準となる坪単価に対してその土地の特徴によって価格は上下します。
そのため駅前や公共交通機関のアクセスが良い地域はこの坪単価が比較的高くなるでしょう。
浜松で言うと、人気の高いエリアは坪単価30万円以上する地域となります。
土地の坪単価が決まる条件
基準となる土地の坪単価に対して価格が上下する条件がいくつかあります。
- 土地の形状
- 道路の付き方
- 道路との高低差
- 近隣の条件
- 地目
土地の坪単価の考え方
家づくりを始めて全体の予算が決まると、土地に掛けられる予算がはっきりしてきます。
土地の予算が決まった時に気になるエリアの坪単価を調べてみましょう。
どのエリアが予算に合うのかの目安になるはずです。
この坪単価を見ていけばエリアを優先するのか広さを優先するのかを考えられるはずです。
イメージしている家づくりを含めて住宅会社に相談してみてください。

実は危険!曖昧な新築の坪単価
土地の坪単価については【土地の価格】÷【土地の広さ】と分かりやすいものでしたが、建物の坪単価に関しては注意が必要です。
実はこの坪単価という言葉に明確な基準というものはございません。
様々な住宅会社が【坪単価○○万円~】という表記をしていますが、条件がそれぞれ異なります。
この条件について正しい知識がないと損をしてしまう場合があります。
住宅のアドバイザーとしても坪単価だけを聞いただけでは会社の比較をすることは不可能です。
ですが、坪単価が全く参考にならないというわけでもありません。
建物の費用の中身
坪単価を比較するうえで、その坪単価の中にはどのような費用が含まれているかを把握する必要があります。
新築に掛かる費用を大きく分けると【建物の本体工事】と【付帯工事】に分かれます。
基本的には建物の本体工事というのは建物自体に掛かる費用、付帯工事は建築する土地に建物を建てる上でかかる費用を指す事が多いです。
建物の本体工事を建物の広さで割った場合と付帯工事を含めた工事費用を建物の広さで割った場合でその建物の坪単価は大きく変わってきます。
この付帯工事というものも、住宅会社によって本体工事に含まれるものと含まれないものについては住宅会社次第なのです。
ここに明確な基準がないため中にはできる限り工事費用を付帯工事に組み込むことで建物の本体工事を安くして坪単価を安く表記する住宅会社もあるので注意が必要です。
多くの場合、坪単価には付帯工事が含まれないことが多いです。 坪単価が安い場合は付帯工事が高くなっていないかをチェックしましょう。また各住宅会社を比べる時には「本体工事費」と「付帯工事費」を合わせて比べていきましょう。
ただし「付帯工事」については土地が決まらなければ正確な費用を算出することはできませんので、
あくまで目安として考えましょう。
追加工事について
ここも住宅会社を坪単価で比較する際のポイントです。
追加工事に関してはご要望によって内容が様々なので、この坪単価には含まれていないことが多いです。
その為追加工事が多い方の場合最初に聞いていた坪単価と違うということが起こるかもしれません。
また特に注意したいのが、建物の本体工事に含まれている工事が少ない場合です。
生活するうえで必ず必要なものが入っていない場合、ほとんどが追加工事となります。
これも聞いていた坪単価と違うということにもなりかねないので注意が必要です。
ご相談の時点でどのような要望があって、どのくらいの費用がかかるのかを踏まえて相談に乗ってくれる会社は安心できます。

新築の坪単価、広さの中身
新築の坪単価を比較するうえで【新築の費用】についてここまでお話しましたが、広さについても注意が必要です。
建物の広さの基準として【延床面積】と【施工面積】というものがあります。
延床面積とはおおまかに言うと室内の面積となります。
居室やLDKなどの室内の面積を延床面積と表記します。
また施工面積とはバルコニーやポーチ、中にはインナーガレージなどの実際に工事が行われる面積含めたものを指します。
基本的には【施工面積】の方が広くなる為、【新築に掛かる費用】÷【施工面積】で算出した坪単価の方が安く見えます。
比較を考えている会社で片方が「延床面積で算出した坪単価」もう片方が「施工面積で算出した坪単価」だった場合
単純に比較ができないので、どの面積で算出した坪単価なのかを必ず確認してください。
新築の坪単価の考え方
ここまでで住宅会社によって坪単価の算出方法が異なる場合があることをご説明してきました。そのため条件を揃えなければ単純に坪単価だけでは住宅会社を比較することは難しいのです
実際に冒頭でお話したとおりモデルハウス等のご案内をしているなかで、
「坪単価はどのくらいになりますか?」
というご質問を受けることが多くあります。
それだけ坪単価というのが住宅会社を比較する時の目安として考えられている方はとても多いです。
ここで条件を確認しておかないと、間違った情報で会社を比較してしまうことにもなりかねません。
逆に言えば坪単価を聞いたときにここまで説明してくれる担当者がいれば安心できるかもしれません。
坪単価を聞くときのポイント
住宅会社で効果的な坪単価の聞き方をご紹介します。
これからご紹介する質問の仕方をすれば、損することなく比較を行うことができます。
■この建物を建てた時、坪単価はいくらになりますか?
モデルハウスや完成見学会に訪れた際に聞いてみてください。
こうすることで追加工事が含まれていない等の失敗を防ぐことができます。
また実際にその坪単価で建つ建物を見ているのでイメージがしやすいのもポイントです。
できれば面積もどこまで含まれているかも確認しましょう。
■坪単価に含まれていない費用はありますか?
坪単価×広さだけが新築に掛かる費用ではありません。
どの費用が含まれていないかがわかっていれば他の会社と比較する際に参考になるはずです。
それ以外に掛かる費用がどれだけあるかも確認しましょう。

坪単価だけでは判断できない
憧れていてお気に入りの住宅会社に初めて来場した際、坪単価を聞いてみたら他と比べたら高かった。
そんな時はすぐに諦めるべきではありません。
親切な住宅会社であるほど、坪単価が高く見える時があります。
家を建てたときの幸せのために、必ずかかってしまう費用についても含んでいる場合があります。
価格の目安として坪単価を聞くのは確かに参考になります。
ですが最終的にその住宅会社を検討するかどうかはきちんと資金計画を出してもらい、
様々な工事費用を含めた、総額で判断するのがおすすめです。
総額を確認してみたら価格がそれほど変わらない場合も多々あります。
さいごに
ここまで読んで頂きありがとうございます。
あくまで建物の坪単価については基準がないだけでどの出し方が悪いというものではありません。
坪単価の出し方は住宅会社によって違うということだけ知っておきましょう。
坪単価はあくまで目安と考えて、理想を叶えられそうな住宅会社、気になる住宅会社があればとことん相談してみてください。それが家を建てたあとの理想の生活に近づくはずです。